喉頭がんの兆候を知ろう(基礎知識)

喉頭がんの兆候としましては、まずはのどの痛みや声がかすれます。これらの症状は普段、みなさんが一番かかりやすい風邪の症状と似ていますので見逃さないようにしていただくことが重要です。ちなみに喉頭がんは女性より圧倒的に男性の方がなりやすいのでこれも知っておいた方が良いです。そして、日本人の人口の10万人に3人の確立で発症するといわれています。これはヒトに発生する癌のうちでは頻度の低い癌であるといえます。喉頭という臓器は癌になりにくい臓器ではあるのです。喉頭がんの症状としてタバコとの関連性が一番にあげられます。そして、男性に圧倒的に多いこと、最近では声門癌・早期癌の増加、そして末期には非常に苦しい時期を迎えるのです。
まずは喉頭がんのたばことの関連ですが、これは数字に顕著に表れています。喉頭がん患者の内、喫煙者96.5%、非喫煙者3.5%となっています。つまり、たばこさえ吸わなければ非常に予防しやすい癌なのです。世界中から喫煙者がいなくなれば喉頭がん自体が1/30に激減するといわれています。

喉頭がんの兆候(基礎知識2)

喉頭がんの兆候を引き続き掲載します。次は男性優位。圧倒的に男性の方が喉頭がんにかかりやすいのです。割合では10:1で男性優位。声門がんではその数字は18:1に跳ね上がります。喉頭がんほど男女の性差があるがんは他に類をみません。そして、おもしろい事に非喫煙者では1:1と性差がなくなります。このことからもタバコの喫煙習慣を主とした男性的生活習慣の影響が大きいといえます。
最近の喉頭がんに対する技術、医療進歩もあり、それに喉頭がんに対する社会的認知が進み、早い時期に受診される方が増えたため喉頭がん全体では早期に発見される早期癌が70%をしめるようになり、治癒率も上がってきています。先に述べた、のどの痛み、声のかすれなどを自覚された方は早期の受診をお勧めします。喉頭がんの末期症状としまして非常に苦しい闘病があります。これは日常では当然のこととして意識すらされないため、いざ喉頭が働かない、動かせないとなった時のハンディキャップは非常に大きいのです。のどの痛みはもちろん、嚥下障害、出血、呼吸困難とさまざまな症状の上に食事が困難となれば「末期の苦しさ」も想像に難くはありません。

喉頭がんの症状、診断

喉頭がんの症状は先にも述べたかすれ声、のどの痛みがありますがそのような声がれ、かすれ声を嗄声(させい)といいます。声門癌は初期のうちから嗄声の症状が出るため早期癌のうちにみつかりやすい特徴があります。そのまま放置し、癌が進行すると血痰、嚥下時痛が出現、さらには喘息や呼吸困難も伴うようになってきます。
喉頭がんの診断はまずは耳鼻咽喉科を受診されると思いますが、受診された時の視診と生検と呼ばれる病変の一部を採取する組織診断により確定されます。喉頭がんの視診は医者が鏡を用い、患者が発声をしながら観察します。どうしても、のどに器具を入れるので咽頭反射(のどの奥にものが入るとおぇっとなる)が起こり所見の取りにくい方は、ファイバースコープを鼻から挿入して観察します。喉頭がんの組織診断は施設により異なりますが局所麻酔で咽頭反射を抑制した後、ファイバースコープを使い細かな部位まで観察し、病変の一部を採取し、それを病理医が癌かどうかの診断を行うのです。喉頭がんの病変の採取は全身麻酔下で行われることもあり、その場合には入院が必要です。組織診断の結果は、通常1週間前後で出ます。

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